こいとらとFA

阪神ファン歴16年(1992年の亀・新ブームから)の自分からすれば、もはや金本は立派なトラ戦士の一員と認識しているのだが、広島ファンはどんな心境なのだろうか。とたまに思う時がある。正直、本格的ファンになってから阪神からFAして他へ移った選手に対して「こいつ・・・」と思った事が全くないので、そこらへんの心境が全然わからない。

ここ5年の阪神であるとは話が違ってくるが、最下位連発の暗黒時代(主に1995~2001年。この7年間で最下位は6回。唯一最下位でなかった1997年でも5位)はFAという単語が「どっかから良い感じの選手が来るチャンス!」という意味しか聞こえなかった。よっさん(吉田義男)も清原の時に“縦ジマを横ジマにしてでも”とか言ってたのがまさにそれ。来なくて当たり前だろうけど、それでも運良く来てくれたら・・・ぐらいの制度でしかなかった。

阪神からFAで移籍した選手も、過去4人(松永浩美(1993年)、仲田幸司(1995年)、新庄剛志(2000年)、藪恵壹(2004年))。松永の時はファン歴も浅かったのでよく状況が理解できてなかったし、仲田の頃は両親離婚と阪神・淡路大震災のダブルパンチが影響してプロ野球自体ほとんど見ていなかった。そして後者2人は2人ともメジャーへの移籍なので、「まあ、頑張って」「おお、頑張っとるやないか」としか言いようがない。

今後、阪神から同リーグへFA移籍する選手がいたとしても、こういったFAの印象や、暗黒時代のFAの印象があるせいか、他球団の選手として打席に立った際にブーイングしようという思いには個人的にならない。「まぁ・・・頑張って。うちはうちはやれるだけの人間でやるからね・・・。」になると思う。