SINと自動車免許のおはなし

先月24日、遅ればせながら41歳の春(バカボンのパパと同年代)にしてついに運転免許を取得した。

昨年12月、修羅場だった仕事が終わった直後から動き出したのだが、平日は仕事帰りの1~2時間しか時間がなく、土日は体力的にいずれか一方の曜日のみしか出られず、時期的にも技能の予約も中々取ることが出来ず・・・と遠回りの連続。試験は全て一発合格だったが、結果的に動き出してから5か月も掛かった。

自動車学校では、周りは当然ながら学生だらけ。自分が社会人になった年(2004年)に生まれた子もワンサカいた。そんな若い子からすれば、なんか一人白髪交じりのオッサンがいるなぁ・・・。免取にでもなったんでは?と、さぞ気味が悪かったであろう。

ちなみに自分の通った学校では、ATが85%、MTは15%くらいだった。当初は子供の頃に親からさんざん言われた「免許なんかMT一択」「ATなんて有り得ない」という「金言」を元にしてのMT希望だったが、入学受付の時点で「MTは難しいですよ?」「MT車は今や全体の1/3しか走ってないですよ?」とAT限定をわざわざ勧めて来たほどだった。自動車学校の効率の都合もあったのだと思う。挙句の果てに親まで「今はATやで!」と言われ、結局AT限定で手続きした。

自動車学校の教官すら、自分より年下かほぼ同世代の人もゾロゾロいる始末。年上もいるにはいたが、遥か年上ではなく、3~4つ上程度の人ばかり(1人だけ白髪のおじいちゃんのような先生もいた)。中には自分より1歳上で子供の歳も自分の子供と1歳違い、なんていう教官もいて、担当になった時はほぼツレとのドライブに近い状況で教習中はほとんど雑談ばかりしていた。

学科や技能に合間に鳴るチャイムも「チャイムによって動かざるを得ない状況」自体が大学時代以来約20年ぶりだったので、その点でも懐かしくもあり、ある意味新鮮だった。年齢のせいなのか、時代的にそうなのか分からないが、教官は基本的に優しい、というか特に怖いと思わせるような人は全くいなかった。

そもそも、この歳になるまで免許を取らなかった、というより取れなかったのは、それなりの事情がある。状況が叶えばもっと若い歳で免許が取りたかったが、少なくとも人生的に30歳まではまず取れる状況にはならなかった。

大学時代、大学のすぐ近くに自動車学校があったため、条件さえ整えばすぐ取れるような環境だったが、当時親からの援助は家賃が精一杯で他の生活費は全てバイトで賄うような状況。金銭的に親に要求する事も出来ず、平日は大学→バイトで帰宅が21時。土日祝は朝から晩までバイトでこれまた帰宅が21時。自由時間は深夜しかなく、金銭的にも時間的にもとてもじゃないが通う事は不可能だった。

社会人になると親からの援助はゼロになり、さらに奨学金の返済も始まって数年間のうちはあまり大学時代と変わらないどころか、大学時代よりも酷い経済状況が続き、しまいには親の経済状態も危機的になりこちらが援助に回るなどしていたため貯金もろくに無く、この時代でも取る事はできなかった。(ちなみに奨学金は今も返していて、来年10月でようやく完済となる)

そんな中で今の嫁さんと出会ったが、当然車がないので移動は全部電車。そもそも2人ともインドア趣味なので外に移動する事すらあまりなく、デート=家で遊ぶ事がほとんどだった。(嫁さんはこの時点で一応免許取得はしていたが、この時代から今まで10年以上運転歴なし)

そんなこんなで30歳でようやく結婚し、少し金銭的には余裕が出来てきたが、貯金額がある程度溜まるまでは子供はやめておこう、という方針や、中堅どころになり仕事もそれなりに多忙になってきたため結果として取らないままズルズルズルズル・・・という状況だった。(今にして思うとこの時代に無理してでも取っておくべきだった、という後悔が今はある。この時代でもすでに十分遅いが)

流れが変わったのは、ベタな理由ながら子供の誕生と成長。
赤ちゃんの頃は自転車でも何も問題ない、と思っていたのだが、成長するたびに不都合が出だし、真夏や真冬や大雨の中で自転車漕いでの移動がだんだんキツくなってきている事を感じ、昨年3月頃にはついに免許取得を決意して動き出そうとしていた。

が、昨年は4月から10年に1度くらいしかないほどの炎上案件に放り込まれてしまい、免許どころかまともな時間に家に帰る事すら叶わず、結果として年末まで先送りとなった。それが終わった後、年末から現在までは仕事が近年稀なほど落ち着き、もうここを逃したら次は無いというタイミングがようやく来たため、即座に取得に向けて動き出し、免許取得まで至った。

今月17日にようやく車も手に入れたが、基本的に土日しか乗る機会はないため、まだ移動手段が自動車になって実質2日しか経っていない。ただ、その2日間で既に異次元の感覚を感じている。今までの生活は一体何だったのか?何で今まで免許取らなかったのか??という後ろめたい気持ちも少しある。

まあ、過ぎた事を今さら言っても仕方がない。子供が小学校に上がる前、自転車には載せられなくなる直前で何とか車で移動できるようになったのだから、ギリギリセーフ?

※ちなみにこのお方も運転免許を取ったのは現役引退後、41歳の時らしい。
しかも親父と同い年で生年月日も5日違い。自分とも誕生日2日違い。妙な縁を感じる。