よみがえる恐怖

23時過ぎ。
フロ入って、めし(パスタ)も食って「はぁ、もう今日も終わりかぁ・・・」とか思いながら、洗い物をしようと蛇口を開けると。

・・・ ・・・ ・・・水、出ない。いくらひねっても水が出ない。
いろんな事を頭の中で巡らせてみた。

  • 水道代
    • もちろん払ってる。(払って無かったとしても、文面も無しでこんな唐突に止められるなんてあり得ない)
  • 断水のお知らせ
    • そんなもんは一切ない。
  • 水道管破裂
    • 可能性あり。でも、外から物音が一切しない。
  • じゃあ何やねん??
    • こっちが聞きたい。
  • アホが。
    • ボケが。

しかも、時間がもろ深夜。明日も仕事がある。もちろん仕事は休めない。幸いフロに入った後だったので、とりあえず明日仕事に出る事に支障はない。まあ・・・とりあえず寝るか。と思い、寝る。

・・・ ・・・ ・・・

翌日朝8時前。
ひょっとして直ってるかな?と思い洗面所の蛇口をひねってみたが、もちろん水は出ない。仕方がないので、買ってあった烏龍茶で歯磨きの口をゆすぎ、仕事へ。

仕事へ向かう道中から家路につくまで、ずっと水が出ない事について頭が離れない。今日も出なかったらどうしよう。とりあえず、まず必要なものとして真っ先に思いついたのが、ペットボトルの水の他に、100円均一の食品ラップである。皿にラップを敷き、食べ終わったらラップだけを捨てるようにすれば、洗い物をしなくても済む。震災時に水がない状況下でよく用いた手段。しかも100円均一のラップは普通のラップよりも薄いので、皿とほぼ同じ容積を使うことができる。

でも、今できる手段はこれぐらいしかない。風呂については、水を鍋でぬるま湯程度に沸かして、頭だけでもなんとかしようか・・・という程度。しかも水が止まった時間の関係上、現時点で水が出てないのがうちだけなのか、マンション全体なのかすらもまだ理解してない。仮にうちだけだとしたら、修理にどれだけの金が掛かるのか・・・。

いろんな事を思いながら家に到着。真っ先に、祈るような気持ちで台所の蛇口をひねってみると・・・。

・・・ ・・・ ・・・

・・・ ・・・ ・・・

・・・ ・・・ ・・・出た。
最初のうちは出方がおかしかったが、しばらくすると普通に出るようになった。いったい何だったんだろうか。
しかし、阪神・淡路大震災の教訓からか、いきなり水を止められてもとっさに頭を切り替えて動ける事は自覚できたので、災害でこのように水が使えなくなっても、なんとかなりそう。そんな事にならないのが一番だが。