代償

今月から奨学金の返還が始まった。
この先20年に渡って、毎月2万7千円ずつ返していかねばならない。

しかし、この2万7千円は生活を圧迫するほどの金額ではない。という現状に未だに驚いている。
大学に入学した当時は、「毎月3万ずつほど返さねばならない」と聞き、将来にかなり不安を覚えた。
大学時代にやってたスーパーのバイトも、死に物狂いで働いても8万から10万くらいの給料しかなく、
親からの仕送りは家賃分のみ(6万円)どころか、バイト代で立て替えて後でもらうという状態。
就職が決まらない中、この経済状況にプラスして将来的に毎月3万弱の出費が確約されてしまっている。
就職できなければ、とんでもなく節制した雁字搦めの生活が始まるのは目に見えていた状態だった。

実力ではないが就職できたばかりでなく、自分のペースで仕事ができ、収入は大学時代の約2倍。
3万弱の支出も、「ちょっとお小遣いが減るなぁ」程度のレベルにまでなった現状が、未だ信じられない。
約1年前は、就職はおろか卒業すら危うかった立場の人間だったのである。信じられるはずがない。