まねっこ

城島が阪神入りを表明。
個人的にはソフトバンクがちょっとでも手を挙げたら、阪神より条件が低くても行くもんだと思っていたのだが、ソフトバンクの現状を知っての事なのか、条件に圧倒されたのか、星野に脅されたのかのどれかだと思う。入団経緯はどうあれ、恐らく当人は阪神に骨を埋める気持ちは全くないだろう。

少なくとも内野手と投手には、鳥谷(=自分と同年代)とか岩田とか、まだまだそんなにぶっとい柱という訳でもないが、新しい柱が全く育っていない訳でもなく、“基礎候補”は出来つつある。

一転、全くフレッシュさが無いのが外野と捕手。近年で外野で完全主力になった選手は、赤星(2000ドラフト4位)以降、いすけ(林威助)や桜井が出たり入ったりしてる状況だし、捕手に至っては矢野さん(1998~)以降、後釜が全く上がってこない状況で、今年に入ってようやく、矢野さんの負傷リタイヤという隙を突いて狩野が台頭してきた状態。こんなところへ狩野どころか矢野をも凌ぐ実績を持つ城島が入り込んできたら、誰も付け入る隙が無い。

ただ、城島自身も入団当初は王や、工藤や武田やらに体当たりに近いような教えを請けて今の実力を掴んだ苦労人である事から、少なくとも狩野などの若手は、もっと上を目指すやる気があって、城島本人に圧倒されない度胸があるのなら、特に捕手の現役選手としてはこれ以上ないほど導入しやすい最高の教材ではないかと思うし、城島本人もその気になればチーム全体に波及するような揺さぶりは多少なり掛けてくれるのではないか、という淡い期待もある。

当面は捕手は城島メインとなるのは必至だろうが、その城島本人が阪神に在籍している内にチームメイトが、打撃や守備の技術をどれだけ盗むことができるかどうか。今回の入団劇を好意的に捉えるとするならば、こういった見方をするべきではないか。直接的な戦力になれる期間はさほど長くはないだろうが、間接的にチーム全体にもたらす効果は、最終的に大きなものになるのではないかと思う。