間プロ

「今後、ちょっと残ってもらえるのって可能ですか?」
「あ、はい・・・。大丈夫です。」

大した内容に思えないこの会話。
要約すると、「今後、(ちょっとスケジュール立て込んでるので)残業してでも作業してもらっていい?」という事。いつからそうなるのかは分からないが、また大きな荒波になるのだろうか。今回に関してはさほど深刻なレベルではないと思うが、少なくとも波が被り始めたら、毎日定時で帰れるような事は無くなると思う。

が、単に遅くまで働いて疲れただけなら「仕事をした」とは言わない。
非効率な事をダラダラやって、時間を無駄にしただけなら「(全体から見て)仕事の邪魔をした」とも言える。
疲れを感じるほどの時間まで、どんな事をやったのかが仕事の上では極めて重要。これを思い知らされたのが、スケジュールが重要視される今の業界に入ってからだった。

少なくとも大学時代にバイトしてた頃までは、「疲れた」=「仕事した」つもりになっていた。
つまり「こんなに疲れた自分って、すごい頑張ってる!」という自画自賛が、功績を残したと錯覚していたのだ。
所詮はバイトなので、右にあるものを左に持っていくだけでも正当な評価をされ、余計にそう錯覚したのかもしれない。

以前にいた会社で言われ、未だに耳に残っている一言。

 「いくら経験が浅いとはいっても、業界に入ればみんな“プロ”なんだからね。」

以前の会社ではロクな思い出がないが、これについては確かにその通りだと今になって思う。