限りなく液体に近い何か

テレビで、「行き場を失った子供たちと向き合う熱血教師」なんてやつをやっていた。
中学~高校生でグレた子供をどないかこないかするために、頑張ってまっせ。というドキュメント。

あのぐらいの年頃は、不満や劣等感が少しでも自分に乗っかかってくると、今それを感じている自分の姿が周りに異質なものとして映っていると直感してしまって、すぐに解決策を求めがち。そんな精神状態では大抵、物理的な解決方法しか思いつかない。だから一時的に気分だけでも発散させたくて物にあたる。それでもダメなら親にあたる。こういうタイプならば、行動で自分の不満を示してるからある意味大人にもそれが伝わりやすい。

それを潜在的に解決しようとせずに、そのまま「異質なもの」として自分を埋没させてしまって、何もやる気が無くなってしまったタイプが一番タチ悪い。しかも、周囲の自分に対する評価を意識し始めてすぐに下された(と感じた)結果が他人より凹んでいると認識してしまうと、そこがスタート地点になってしまうのでそこから引っ張り出すのが難しいと思う。

しかしこういった問題は、自分の個性を分かりやすい形で認識できる大きな切っ掛け。ここで自分がどんなもんかを理解した上で、そのまま突っ走るのか指針転換するのかをよく考え、できるだけ自分にとって最良な方向へ体を向けさせることのできる、ある意味最大の分岐点。ここを避けてしまうと、大人になって方向転換し辛い状況になってから劣等感を間接的な形で思い知らされてしまう事になるので、もはやどうしようもできなくなって、自分にも周囲にもより大きな殺傷を生みだしてしまう。