生きていくために

実は今月でネットの世界に入って丸10年となる。(1997年4月開始。当初の回線はISDNダイアルアップ接続)
始めた当時は「まあまあ、こんな感じで行く世界もあるよね~」ぐらいのサービス性と普及率だったが、それから10年で普及率も上がり、サービス性も10年で基本的なモノはほぼ出揃った。今から「ネット廃止!」となったら、世の中がまともに機能しなくなるかもしれないほどの浸透度になっているのではなかろうか。

個人サイトも10年で大きく傾向は変わっている。
10年前と最も異なるのは、個人でネットに自分の空間を持つ年齢層が大幅に広くなった事。10年前の個人サイトの管理人といえば、大半は高校生~大学生。サイトを作るツールも満足な物が出揃っておらず、広告無しでアップロードできるスペースも限られていて、「個人でサイトを運営する」という人は今の1/8程しかいなかった。(当然、当時「ブログ」なんてものは無い。)コンテンツ内容も絶対数が少ないが故に他のサイトとの差別化が図りやすく、いわゆる「濃ゆい」サイトが非常に多かった。そういったサイトが多い中で、当時ネット歴1年5ヶ月目(1998年9月)にして「自分もサイトを持ってみたい!」と現在の「BASELESS PAGE.」開設に踏み切ったのは、当時から考えてもあまりにも無謀すぎる行動だったと思うが、開設から数ヶ月した頃にネット世界における自分の立場が段々見えてきて、「誰も踏み込んでいない方向に進めば、少なくとも誰かが支持してくれる」と、運営スローガンに一つの方程式が出てからは、少なくともコンテンツ作成に“迷い”というものは無くなったと思う。

今や個人レベルでも小学生が運営するサイトがゴロゴロ存在するほど身近になったネットの世界。
しかし、こと個人サイトに関しては、コンテンツ造りの本質は昔と何ら変わっていないと思う。その本質とは、とにかく誰もやってないような事を模索しながらでも進んでやってみること。それが個人レベルでのサイト運営の醍醐味なのだ。誰かがやってるようなことを真似るだけでは、「個人サイトの管理人」を疑似体験してるのと同じである。いかにも人が集まりそうなコンテンツをやったら、それなりに人が集まるのは当たり前。それを「自分の成果」として満足する人はそれでいいだろうが、それで何となく満足いかないのならば、「誰もやって無いようなこと」を進んでやってみる勇気も必要である。誰にどう思われようが、やってる本人が活動を心から楽しめるのが一番大切。