距離感

大竹しのぶオールナイトニッポンに、元夫の明石家さんまがゲスト出演。誰かを交えての競演は過去にもあったようだが、“サシ”の対談は1992年の離婚以来始めてらしい。

放送を聴いて、この2人は今ぐらいの距離感が一番対等に言い合えて、気を使う必要も無いのだろうなと思った。話を聞いていると、さんまはさんまなりに、前夫の子を連れたしのぶをひっくるめて「父」となろうとしていたのだろうな、という事が垣間見えた気がする。

ラジオ内の会話をぱっと聞いた感じでは、仲の良い夫婦が甘噛みするように罵り合っているだけしか聞こえなくもないが、所々で「あれだけは許せない」と、普通の夫婦関係では殺傷能力が高すぎるエピソードが次々出てきていたため、やはりこの二人は夫婦ではないのだと感じた。

離婚して壁が無くなったからこそ、言いたい事を言いたいだけ言える。普通なら笑えないような話も、さんまの話術が高いせいもあって、面白おかしく聞こえるのだろうと思う。普通の人だったらこんな関係状態にあって、これだけ他人に面白く聞こえるような話し方はできない。「明石家さんま」というキャラクターがあるからこそ、自分が辛かったエピソードであっても面白く話さないといけない。辛い立場だ。