平穏

人生最大級の緊迫感から解き放たれたのか、一日中寝ていた。
最近、寝ても疲れが取れた気が全くしなかったのだが、今日はえらいもんでスッキリ疲れが取れた。

彼女さんに現状を聞くと、お父さんはテレビの挙式特集になると音量を上げて食いつき、お母さんは「また遊びに来てくださいね。」「ケーキおいしかったですよ♪」といった感じらしい。夕食時に酒を勧められたせいで、失礼な言動をしていなかったか不安だったのだが、好印象をキープしているようで一安心。

今日は一日中家に引きこもっていて何も無い日だったので、昨日起こった出来事の補足でも書くことにする。

  • 彼女さんのご両親とは初対面ではなかった

交際を始めて1ヶ月後に「交際の挨拶」をしており、その際に既にご両親とは対面していた。(その後も、お父様には一昨年の旅行時に許可をもらう為一度、お母様には二度会っている。年賀状も一昨年、昨年と送っていた)

毎週毎週自分のせいで一人娘を手元から離してしまっているのが申し訳なかったし、どんな男と付き合ってるのかを親御さんに明確に示しておきたかったが故の行動だった(バツイチとかじゃないの?など、あらぬ誤解をされていた事を彼女さん経由で聞いていたのも大きい)。結果的にこれが「根回し」となり、挨拶当日でもお互い面識がある者同士、スムーズな会話が出来た。これをしていた事で、精神的にはすごく楽だった。

  • 結納はなし

会社の上司に挨拶の件を話した際に、「結納とかどうするの?」と言われ、初めて“結納”の存在に気づいた。何も用意していない上、既に挨拶の日取りも決定していたため、非常に焦ったが、彼女さんがさり気無くご両親に伺った結果、「そんなんいいよ。今時そんなんやってる所ないで?」との返答があったため、事なきを得た。

  • 対面前の段階で、既に婚約は認められていた

挨拶前の段階で彼女さん経由で「俺は結婚反対なんてするつもりはないよ。」というお父様の意思を聞いていたため、説得に説得を重ねるようなシチュエーションは発生しなかった。(ちなみに、プロポーズも彼女さんからだったりする)

  • “修羅場”は全くなし

俗に言う「娘はお前にはやらん」「殴らせろ」という修羅場は一度もなし。
というより、よほどの落ち度(無職、多額の借金、できちゃった婚など)がなく普通に交際していればそんな事にはならないのが最近の傾向らしい。小さいころからの友人で既婚者というと全員できちゃった婚だったので、参考になりそうな体験談を聞ける人が誰もおらず、不安が増大していたのだが、前述のような事も手伝って、時折真剣な口調で会話する局面はあったものの、基本的には和やかなムードだった。また、彼女さんのご両親も自分たちが結婚の挨拶をした時の事も話してくれて、「険悪な雰囲気にならず、暖かく迎え入れてくれたという経緯があったため、自分たちもそれに倣った」と言っていたため、ご両親の出自、人柄にも大きく助けられたと思う。

  • 当日の服装、持ち物

普段仕事時に着ているスーツに、新しく買った安物のカバン。一口サイズのケーキ。
スーツは上は軽くホコリを取った程度、下は2パンツで一度も履いていない分をそのまま使用。シャツ、靴はややくたびれていたので近くのダイエーで買いなおした。ケーキは挨拶の前日に彼女さん同伴でご両親の好みを含めた上で近くのケーキ屋で購入。カバンの中には、結婚式までの日程表(プログラマなら工程表とか作れるんだろ?というお父様のご意見により)、結婚式場に勤めている友人が事前に送ってくれたブライダルフェアの資料などを入れていたが、一度も見せる機会が無かった。

  • 決め台詞

必死だったので正確に覚えてないが、大体こんな感じだったはず。

「今まで長らく○○さん(彼女さんの名前)とお付き合いさせて頂きましたが、結婚させて頂きたく思い、今日、ご挨拶に伺いました。宜しくお願いします。」

変な個性は捻じ込まず、ごくごく普通にしようと心がけた。ただし「○○さんを下さい」というフレーズだけは入れないようにしようと気をつけていた。緊張のあまり日本語としてムチャクチャだったが、そこは突っ込まれず察してくれた。

  • その他

玄関に入った際にはドアを後ろ手で閉めない、靴はきちんと揃える、部屋に通されたら下座に座る、座布団はどけて座る・・・など、一般的にやりそうな礼儀はだいたい通した。これは事前に頭の中でシミュレーションを重ねていたため、自然と出来たと思う。

間もなく結婚の挨拶を控えている人、今は全然そんな気は無いけど結婚に興味がある人は、参考に・・・ならんか。